地域の中学校は、中間テストが近づいてきました。
皆さん、テスト勉強を頑張っていることと思います!
さて、「学習指導要領改訂」に伴い、段階的な移行を経て、今年度で小中学生は全面的に新指導要領に移行しました。
私自身も頭では分かっていたつもりでしたが、実際に指導していく中で、「思っていた以上に影響は大きいな」と実感しているところです。
今回、簡単にその「変更点」と「個人的印象」を書いてみます。
(今回は、定期テスト前ということもあるので、中学生に関して書きます)
【国語】
特に大きな変化は感じない。
【数学】
「資料の整理」「確率」「データ分布」などが新たに加わったものの、難しくなったとは感じない。むしろ、これらの単元は、実生活に置き換えやすいので、興味を持ってくれる生徒も多い。また、従来の中学数学の単元と視点が違う単元なので、数学が苦手な生徒がスラスラ解けたりもする。
これらの単元は特に受験生は入試直前に確認する(中学数学の中では覚える用語や処理方法が多いので)必要があるだろう。
【英語】
明らかに難しくなっていると感じる。
まず、単語量が増えた(従来約1200語⇒1600~1800語に)
そして、文法事項も増えた。「原型不定詞」「仮定法」「過去完了進行形」などは従来であれば高校範囲(あるいは上位私立高校を受験する生徒)内容だったが、中学校で扱うようになった。やはり難しいと感じる。
また、それらの文法事項に対して、「従来の体系的な文法説明」が減っているように感じる。細かい文法説明よりも、実際に使える英語を意識しているのかもしれないが、英語が苦手な生徒は逆に、ちんぷんかんぷんになっている気も…
今年以降の入試問題がどのように変化するのかも非常に気になる。
【理科&社会】
単元の順序の入れ替えや内容の増加などがある。伴って、覚えることや理解するべき内容も増えている。
個人的には、理社は内容が強化されることで、負担は増えるものの、「その面白みをより味わえる」という側面がある(例えば、歴史や地理は、細かく学習することで背景知識や因果関係のイメージをより持てるし、理科も疑問点に対する理由や理屈を見つけやすくなる)ので、興味を持つ生徒も増えるのではないかと思う。
入試に関して言えば、東京都の理社の入試問題は近年難化傾向にあるので、改訂に伴い、さらにキッチリとした知識が必要になるのかなと思う。また、地理では領土問題に対しての言及内容が増えているので、入試問題にどう反映されるか注意して見ていこうと思う。