現在、東京都で最も多くの高校受験生が受験している模試の一つが「Vもぎ」です。東京都立高入試を想定して作成されています。当教室も参加しています。
10月以降、「自校作成対策もぎ」も始まります。これは、英数国の3教科が都立自校作成問題を模した問題構成になっています。
初めての問題形式や高難易度に戸惑う生徒も多くいます。「どのような準備をすればいいのか?」困る人もいるかもしれません。
今回は、参考までに、当教室で行っている対策を少しだけ紹介します。
【数学】 当教室の対策一例
■年内は問題の取捨選択は必要以上にしない。全問解く心構えで!
数学は他の教科と比べると、最も対策しやすい教科だと思います。というのも、出題される単元や難易度、問題構成、配点などを考えると、作戦を立てやすいからです。
例えば、都立共通問題の数学は
(大問1)基礎計算や確率、角度などの小問集合と作図問題
(大問2)文字を使った規則性と証明 ※正答率低め
(大問3)関数 ※(1)(2)は得点しやすいが、(3)は難しめ
(大問4)平面図形と証明 ※(3)はかなりの訓練が必要な問題が多い
(大問5)立体図形 ※正答率低め。特に(2)はかなり難しいこともある
となっており、配点も決まっています。
問題の形式に慣れてきた生徒は、当然ですが得点しやすい問題から解いていきます。過去問など練習すると、徐々に得点感覚がつかめるようになるでしょう。
ざっくりした計算ですが、、、
★(大問1)で40点+(大問2~5)の取りやすい問題+20点=60点★
うまく対策することで、60点というラインは見えてきます。
ちなみに市販の問題集や塾用教材などにも「正答率の高い問題を集めたもの」「大問1対策問題集」などがあり、こういった教材を活用する塾もあります。
と、ここまで書きましたが、当教室では少なくとも年内のうちはそういった対策はしません。正答率が低めの、難しい問題の得点を取りに行く練習をします。
理由は簡単です。「当教室の生徒の志望校に合格するためには60点では足りない場合がほとんど」だからです。当教室に通う生徒の多くは「今の実力よりワンランク・ツーランク上の学校を目指す生徒」「内申の不足分を得点力で補いたい生徒」です。80点以上を取ることを目標にすると、自然と難しい問題も解く必要が出てきます。ですので、少なくとも年内のうちは全問取れるように練習していきます。(年が明けるころには、その生徒の志望校や学力に合わせて調整していきます)
60点ラインより上を目指すと、取り組むべきレベルが変わってきます。それを達成するためには、小細工を使うよりまずはシンプルに全問解くつもりで勉強して欲しいと考えています。
まとめると、余計な対策をしないこと、あえて難しい問題をこそ取りに行く姿勢とそうした勉強方針が対策と言ったところでしょうか。
■自校作成もぎの記述対策について
自校作成の数学では記述問題が出題されます。これは、図形の証明だけでなく、関数や立体図形でも「解き方や考え方を書かせる」記述問題です。
これは、初めて解くと面食らうかもしれません。「どうやって書けばいいの?」と毎年質問されます。ポイントは2つ
①計算過程は必要以上に書く必要なし
②解き方の方針を日本語(式だけでなく言葉で)で説明する
ことです。
と言っても良く分からない場合がほとんどだと思います。自校作成入試を実施している高校HPには、模範解答例が掲載されています。当教室では、毎回この模範解答例を参考にさせています。
くちであれこれ説明するより、実際に模範解答例を見るとイメージがつかめる生徒がほとんどです。そして、繰り返しになりますが「解き方の方針を言葉で説明する」ことがポイントになります(教室では、部分点の付き方なども教えています。)
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