現在、東京都で最も多くの高校受験生が受験している模試の一つが「Vもぎ」です。東京都立高入試を想定して作成されています。当教室も参加しています。
10月以降、「自校作成対策もぎ」も始まります。これは、英数国の3教科が都立自校作成問題を模した問題構成になっています。
初めての問題形式や高難易度に戸惑う生徒も多くいます。「どのような準備をすればいいのか?」困る人もいるかもしれません。
今回は、参考までに、当教室で行っている対策を少しだけ紹介します。
【国語】
■よくある質問:「作文や記述が分からない。。どうすればいいか?」
■当教室の対策一例
①模範解答を確認する(過去問集や都立HPには作文の採点基準が書いてあります)
②記述の書き方の型やポイントをおさえる
③特に作文にそこまで神経質にならない
①模範解答を確認する
初めて都立自校作成問題の国語に触れると、「作文や記述」問題に目を奪われ、どうしたらいいのか悩む生徒が多くいます。例年、多くの質問を受けます。
まず前提として、そもそも勘違いしている生徒もいます。というのも、入試問題(模試)である以上、その作文に得点を付けなければいけません。では、いったいどのように作文が点数化されるのか?
Vもぎの解答や、都教育委員会HPなどを見ると、採点基準が載っています。確認すれば分かりますが「問われている内容に答えているか」「指定条件(例えば具体的な体験・見聞が書けているか)を満たしているか」「文章構成や文章表現に不適切な部分は無いか」といったものが採点項目となっています。
採点基準が分からない状態で作文を書くことは、やみくもにバットを振っているのと同じです。都立の作文は、あくまで入試問題であり、得点を競うものです。感動的な内容を書く必要はありません。きちんと来たボールを打ち返すことが大切です。
採点基準を把握したうえで作文に取り組むことで、作文問題の捉え方が変わってくると思います。
②記述の書き方の型やポイントをおさえる
作文以外にも記述問題が出題されることが多いです。記述が上手く書けないという人は「記述の型から入る」というのも一つの方法です。
記述問題は「必要な要素が記述されているか」という部分が採点基準になります。そして、記述の書き方には基本的な型があります。
例えば「このときの心情の変化を説明しなさい」という問題であれば、
「(Aであった気持ちが)(~という出来事を通じて)(Bと言う気持ちに変化した)」
の流れでこの3つの要素を書くことがポイントになります。
「AであったものがBへ変化した」「Aが原因で結果Bとなった」という形は、記述問題の典型的な書き方の型です。記述が苦手と言う人の中には、先に型を意識することで出来るようになる人もいます。
③特に作文にそこまで神経質にならない
作文問題は都立高校入試特有であるため、どうしても目を引きます。過去には「都立作文対策で、毎日1題作文を書くことにした」という受験生もいました。
ここで改めて確認したいことがあります。例えば都立共通問題において、作文の配点は10点です。漢字の読み書きは2点×10問=20点。その他選択肢の問題は1問5点です。
この、「作文問題=選択肢2問分の得点」という意味をどう捉えるか?
作文問題は、上の文で述べたような練習をすれば、満点は取れなくてもきちんと得点化することができます(逆に、どれだけ練習しても、満点が取れないこともあります)。そう考えると、特別に神経質になる必要は無いと考えています。むしろ、作文問題に気を取られるあまり、その対策に時間を取り過ぎる方がもったいない(ほかに沢山やるべきことはある)と思います。
どの問題にしても、結局は「基本的読解力」そしてそれの元となる「語彙力」が大切です。自校作成問題となれば、漢字・文章共に(当然ですが)難易度が上がります。これについては一朝一夕で対応できるものではなく、日頃から「漢字を練習しておく」「難易度の高い文章読解を練習しておく」ことが大切になります。
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